先日大変な混雑だったため若冲展を断念した経緯は、西洋美術館についてのブログでお伝えしました。
しかしやはり「若冲の絵をこの目で見たい」という気持ちは抑えられず、翌々日の夕方に行ってきました。結局3時間待ちでした…。
人の頭を見に来たのか、若冲の絵を見に来たのかわからないくらいの混雑ぶりでしたが、十分堪能はできました。仏教に帰依していた若冲らしく、生きとし生けるものへの洞察と、慈悲の心が伝わってきました。
とにかくディテールへのこだわりは鬼気迫るものがあります。
若冲は大変裕福な家庭に育ち、あくせく働かなくても生活はできたらしく、ただただ絵を描くことだけに没頭した人生だったようです。
だからこそこれだけ緻密に手の込んだ絵をいくつも描き続けられたんだろうなという思いが去来してきました。若冲の絵を一言で表現するなら「静なる小宇宙」といったところでしょうか。
千年後に自分の絵は評価されると言い放った若冲。
きっと上野の若冲展の行列を天国から眺めながら、ほくそ笑んでいたことでしょう。
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